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老いの春を、煌いて生きる

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悔いなく生き切ることを目指す79歳の青春日記

やすらぎの泉4周年感謝祭に参加して

2週間にわたり、昼夜を分かたずボランティアに駆けつけてくださった100名もの方々のおかげで、和気駅近くのシェアハウス「やすらぎの泉」は2011年7月2日にオープンし、ただちに移住第1号の母子さんを受け入れることができた。
あれから満4年の月日が過ぎ、4周年記念の感謝祭を開きますから、参加してくださいとお声かけ頂いた。

真夏の太陽がガラス張りのファサードに照りつける、和気町中央公民館で開かれた感謝祭には、子供連れの移住者さんたちの元気のいい声が行き交い、子供たちが駆け回っていた。

赤いアロハの延藤好英牧師が、相変わらずの柔和な笑顔で迎えてくださる。

懐かしい顔ぶれのお母さんたちや、初めてお会いする母子さんたち、みなさんそれぞれに役割分担してお忙しそうだ。

この日の進行や運営は、すべてお母さんたちが担当。自立を促進したいという延藤さんのご配慮が現れていた。
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この4年の間に、シェアハウスは3号等まで増え、実数で151組の母子さんがシェアハウスに滞在。そのうちの3分の1の母子さんが岡山に移住してこられているとのこと。

未知の土地に来て、同じ立場の仲間の母子さんたちと片寄せあいながら過ごす何日かの間に、岡山を知り、和気町に馴染み、3組に1組の方が、移住して来られたということだから、シェアハウスは間違いなく、その役割を果たしてきたと言えるだろう。

その間、受け入れの細かな打ち合わせから、日々の暮らしや子供さんの医療、教育のことまで、行き届いたサポートをやり続けてくださった延藤ご夫妻のご苦労は、察して余りあるが、お二人が大変そうな顔を見せられたことなど一度もない。いくら牧師さんといっても、すごいことだと思う。
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2011年以来、根気よく移住者の受け入れのお世話や相談相手をし続けてくれている、おいでんせのリーダーゆうゆさんも忙しい中を駆けつけてくれた。
ヒーラーとしての自分の仕事以外に、ミュージシャンとしての活動、県内各移住者受け入れ窓口の横の連携業務、そしておいでんせの業務や広報と、出会うたびに若々しく元気になられている気がする。
お人のために、労を惜しまず喜びで駆け回るゆうゆさんに、天もエネルギーを送ってくれているんだろうなと想像する。
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すでに、和気から他の町に移住した母子さんやご家族も駆けつけ、あちこちで楽しい会話が弾み、子供達も楽しそうに走り回り、出合を楽しんでいる。
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お母さんたちの手作りのおにぎりや餃子の会食が終わると、お母さんたちのゴスペル合唱。
放射能に追われ、ご主人とも離れて暮らさざるを得ないという境遇を、新たな出会いと喜びのチャンスに変える力になったに違いないコーラスの日々を思わせる、喜びのエネルギーに満ちた和やかな演奏だった。
中には、終始涙を浮かべて歌っているお母さんも・・・。
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移住後にヤマハのピアノ検定にも合格した子供さんの電気ピアノ演奏や、何組かのフラダンスの実演と内容豊かなイベントも、和やかに進行。
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そして、シェアハウス体験者の中で、和気を離れ岡山市内へと移住する3組の母子さんの送別の祝福
では、そんなに遠くでもない岡山市内への移住なのに、涙で抱き合う方が多かったのも、母子さんたちの和気での暮らしがいかに親密で温かいものなのかを証しするようだった。

核家族の中で育ち、マンション暮らしで近隣との交流も少なく、まして安全キャンペーンを信じる人々の中から、故郷を去る時には、夜逃げをするような肩身の狭い思いをし、孤立感を味わいながら移住して来られた母子さんたちが、安心して本音で関われる仲間たちと出会えた喜びは、体験していない私たちにはわからないものかも知れない。

仲が良い中にも、時には感情の行き違いや考えがぶつかる時もあるだろうが、それも包み込むような、一種のコミュニティー的な輪が、ここにはすでにあることを実感した感謝祭だった。

わたしたち夫婦が夢見る、新たな時代に向かうコミュニティーは、まだ具体的な形にはなっていないけれど、ここにある大らかなコミュニティー的なつながりは、もうすでに新しい時代の雛形のなりつつあるのかも知れない。
できれば、その流れをさらに育み、和気の町ごと、新しい時代のシンボルになるようなコミュニティータウンにできたら嬉しいなと思った。

シェアハウス作りの中心にいた妻の由実が横にいないのがちょっと残念だったが、光栄にもお母さんたちから、わたしも花束を頂戴した。お母さんたちにご負担をお掛けして申し訳ないという気持ちも湧いてきたが、それよりも気持ち良く、お母さんたちの気持ちを頂こう、と由実と二人で受け取らせてもらった気持ちで、いただいてきた。
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玄関に飾った花瓶の陰で、人形のジジとババが微笑み合っていた。
by mahorobanokimi | 2015-07-26 18:47 | おいでんせ・やすらぎ関連

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